共時性と因果性
ところで、相関関係ということばがあります。心と体の相関関係[※]が、西洋医学でも広く認識されるようになったと聞きますが、くわしい因果関係が必ずしも科学的に証明されているわけではないようです。[※「体と心の相関性」に詳述]
では心と物事の関係はどうかというと、共時性現象の定義にみられるように、心的要因が物的・外的事象の自然発生を招くという科学的な証拠がないので、因果関係がない、または「非因果的」および因果関係があるかどうかは不明だとされているようです。因果性と共時性が別の原理であるという考えには、こうした背景もあると考えられます。
ちなみに、因果関係と相関関係は意味がちがいますが、理論物理学者のデイヴィッド・ボーム氏が、自身の論文のなかで、心身相関から心と物質の関係まで述べているので、そのほんの一部を抜粋します。また、心理学者の河合隼雄氏が、著書のなかで、デイヴィッド・ボーム氏の見解を紹介しています。
[※]理論物理学者のデイヴィッド・ボーム氏が、人間の知覚世界を説明する際に使用した言葉(implicate order=「暗在系」)で、対義的な語は「明在系」。「物質も意識も暗在系を共有している」と述べた。(「因果性とは何か」/リンクはページ末)
重要なのは、ボーム氏が述べている「物質」は、人間の体を構成している物質であると同時に、外界の物質もさしているということです。
「輝く茜雲に後ろ髪をひかれる思いで振り向いたとき、目の前に刻々と姿を変える雲を見た。他の雲よりひときわ動きのはやい龍の体のような姿にハッと心を奪われたご仁は、素早くカメラに収めたが…(中略)その雲の姿は、あまりにもリアルで、そして、亡くなった桃太郎の姿にそっくりであったのだ。雲となった犬の目は、生き生きとご仁を見据え、さらに口元では、何事かを語りかけている姿に見受けられたという。」(『神秘の大樹 第3巻 文字・数・色で証す新次元』より)
文字・数・色は人間の意思だけではなく、生死の境やほかの生物などと境なく、いわゆる「霊」や「魂」の意志性を代弁している。 共時性現象(=偶然の一致)は、それを認識させてくれると同時に、一人ひとりに対するあたたかい道案内の現象だと伝えている。